第07準備書面(被ばく線量について)
第7準備書面は、黒川眞一高エネルギー加速器研究機構名誉教授の意見書に基づき、被告の根拠とするUNSCEAR報告書による住民の被ばく線量が現実と乖離していることを主張したものです。福島市紅葉山のモニタリングポストに残されていた核種別時系列データを使って放射性ヨウ素131の大気中濃度を算出した論文をもとに、独自に被ばく線量を推計したところ、1歳児の空気の吸入による甲状腺被ばく線量は、3月15日だけでも約60mSvにおよぶことを示しました。(起案担当:只野弁護士)
プレゼン動画(第07準備書面)
第08準備書面
(UNSCEAR報告書の被ばく線量批判)
第8準備書面は、第7準備書面に引き続き黒川眞一高エネルギー加速器研究開発機構名誉教授の意見書に基づき、UNSCEAR報告書を批判したものです。UNSCEAR報告書によるヨウ素131の大気中濃度の推計値と、福島市紅葉山のモニタリングポストの実測値と比較したところ、UNSCEARのデータは、福島県内で最も線量が高かった3月15日の放射性プルームをほとんど捉えておらず、100分の1に過小評価されていると指摘しました。(起案担当:只野弁護士)
プレゼン動画(第08準備書面)
第09準備書面
(東電第2準備書面への反論〜線量関係)
第9準備書面は東電の第2準備書面への反論です。主に、事故後、川俣町山木屋と飯舘村で計測された1080人の甲状腺モニタリング調査には科学的に問題があることや、100ミリシーベルト以下では甲状腺がんは発症しないとする被告の主張に対して、反論しました。(起案担当:井戸弁護士)
プレゼン動画(第09準備書面)
第10準備書面
(東電第2準備書面への反論〜疫学関係)
第10準備書面も東電の第2準備書面への反論です。被告側は、福島で見つかっている甲状腺がんについて、精密な検査に伴うスクリーニング効果である、過剰診断により「潜在がん」を見つけているとしています。この準備書面では、これらの主張に対して、チェルノブイリでスクリーニング調査を行っていた日本人の研究論文(柴田論文)などをもとに反論しました。(起案担当:田辺弁護士、西念弁護士)
プレゼン動画(第10準備書面)
第11準備書面
(UNSCEAR報告書の被ばく線量批判)
第7、第8準備書面に引き続き、黒川眞一名誉教授の意見書に基づいたUNSCEAR批判第3弾です。地上300メートル前後の高さにある放射性プルーム中の放射性物質が土壌に落ちる速度を「沈着速度」といいます。UNSECAR報告書が依拠としている論文のシミュレーションでは、「沈着速度」が現実にはあり得ないほどの高速度で沈着しているために、大気中濃度に大幅な過小評価を招いていることなどを指摘しました。(起案担当:只野弁護士)
プレゼン動画(第11準備書面)